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お腹との休戦協定方法

 

 今からちょうど二年前、自らのお腹との対決が始まった。きっかけが何だったのかはさだかではない。もしかしたらその当時やっていた演劇の現場で急性胃腸炎になったのが引き金かもしれない。そのあとの友達との旅行の帰りのバスで、トイレを我慢した結果死にそうになったことが原因かもしれない。毎朝早くから教習所に通っていてお腹が痛かったのがあったのかもしれない。もしくはそれ以外の様々なストレスが関係していたのかもしれない。

 

胃カメラと大腸カメラの記憶

 

 あまりにも毎日謎の腹痛に悩まされることになった僕は、二日間の検査入院をすることになり、人生初の胃カメラと大腸カメラというものをやった。胃カメラというと僕は口からカメラをぐわーと入れておえっとなりながらやるやつかと思っていた。が、最近の医療技術は格段に進化しており、2Lぐらいのお腹をきれいにする飲み物を飲んだあと、麻酔をかけてもらって検査をするだけでおしまいだ。このお腹をきれいにする飲み物というのが想像以上だった。最初は口に含んだ瞬間のあまじょっぱさから、「なんだ、これから2Lのアクエリアスを飲めばいいんだ!!」と余裕をぶっこいていた。おかしいかな、1/3を飲んだところでおかしくなってくる。もう飲めない、、、(このアクエリおいしくない、、、)

 

 一緒にその飲み物を飲んでいたおばさんたちとともに、チームプレーをするが如く、お互いに言葉を掛け合い、その飲み物を飲んではトイレに行く、を繰り返す。無事飲み終わった後麻酔をかけてもらい胃カメラでお腹を見てもらった。麻酔が効きやすい体質らしく、2時間ぐらい眠り続けたらしい。一方の大腸カメラはすぐに麻酔をかけてもらい終わった。

 

 結局、2mmぐらいの良性のポリープがあった程度で、これといった目で見える原因というものはなかった。ということで、もれなく僕は過敏性胃腸炎というものであるということがわかる。簡単にこの症状について説明すると、お腹がとても敏感になっており、軽いストレスやメンタル的要因などでもお腹が痛くなってしまうというものである。

 

受け入れることなのか、、、

 

 この症状が出るまではストレスでお腹が痛くなっても、受け止めてやるぜ、、、!と不敵な笑みを浮かべていたものの、痛みが止まらなくなってからは笑えなくなっていた。

 今までの健康体な自分と、痛みを抱えている自分とのギャップに自らが一番耐えられず、「なんで、なんで俺がこんなことに、、、」と思えば思うほどにお腹が痛くなってくる。被害者づらしているとどんどん体はつらくなっていく一方だ。かといって恐ろしいのはおならが少し出る程度で、特に下したりするわけではない。しかし、この症状が出たことは自分にとって悪いことだけではない。

 

 それまではパーフェクト主義になりがちだった側面が自分の中で結構強かったのだが、この一件以降「申し訳ないけど僕は身体的に弱めです!」という面を見せた方が楽だということに気づく。ダメな自分を、自分が受け入れるというのは新たな世界であり、自らを受け入れる【自分を知る】的なことが見えた。すると負い目を感じなくなりはじめ、それまで電車に乗るのにも2駅ごとにおりてはトイレに行き、ろくに移動ができなかったのが、なんと改善を見せ始める。

 

 その後半年近くこの症状に悩まされることになるが、知らない間に痛みを覚えることは少なくなり、全くと言っていいほど腹痛に敏感になることはなくなった。気付けば自転車で全国をすいすいしている時も痛みに襲われることはなかったし、それ以降も悠々と過ごすことが出来ていた。

 ところがこの三月、しかも温かくなってからいまいちお腹の調子がすぐれない。色々な事からの気疲れなのか、それともこれからの自分に対する不安なのかよくわからないが痛む。

 

 

 なんで、今日記事を更新しようと思ったのかというと、昨日このお腹との戦いに休戦協定を申し込んだのだ。今までは痛みを忘れるか、疲れを取るか、放っておくかという対処法を取っていたのだが、とうとう昨日「確かに今お腹は痛い、だけど今は違うよな???」と自らと対話をすることが出来た。

 

お腹との休戦協定

 

 事件は昨日の17時35分ごろ起きる。自転車を取りに自転車置き場に行くと、どのポケットを探しても見つからない。凄い勢いで体がぞわっとした。心が動揺してどう動けばいいのかわからない。ちょっと息も荒くなる。頭の中にやってくる焦りと不安を能がキャッチし、お腹に「お腹痛い」信号を送る。もれなくお腹が痛くなってきた。とりあえずトイレを済ます。

 今までの自分だと、この後も痛みと戦い続けていたのだが、今回の自分は一味違う。ここで大事なのは悲観的になることではない。自らのお腹にも「今は鍵の方が大事だよね」と言葉をかける。大事なのは落ち着くことだ。まずは心をニュートラルな位置にまで持っていくことが最重要課題なのだ。

 

 

 大きく手を広げて深呼吸をする。するとそれだけでも気持ちは和らぐもので、更にポイントとしては息を吐く時に「自らの毒素を出す」イメージを持つことだ。部屋の換気をするかのように呼吸をする。そうすると風通しがよくなり自然と頭が冷静になってくる。

 それまで焦りの感情のせいで素早く(無理をするようなスピードで)動いてたのが、安心感をまとった行動に変化を見せる。頭が落ち着いてくると、これからどうすればいいのかが瞬時にわかってくる。鍵を落としたかもしれないポイントを冷静に見まわしていく。最悪のケースでさえも受け入れる準備を整える。

 

 

 残念なことに自転車の鍵は見つからなかった(無念!!!)。仕方なしに自転車の後輪を持ち上げながら家までの道をひたすら歩いた。無事自転車とともに家に着くことはでき、何とかやった。おもしろいことに、それまでずっと痛かったお腹はどっかに行った。久しぶりにお腹とコミュニケーションがとれた気がした。まずはメンタルだ。知らない間に気持ちは疲れていないか?(たぶん人ごみに疲れていた。)それによって体に無理をさせていないか?まずはいったん心も体も落ち着くこと。

 

 

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 さて、この自転車の鍵が実は厄介な代物で、「ゴジラロック」という頑丈な鍵となっている。簡単に切断することはできない。おそらくスペアの鍵も一回失くしているのでしばらくの間、自転車は封印することになる。

 

 

困ったことにこれから一切の予定が無い僕は、橋本家が持っている、誰も使っていない古民家に興味を持っている。そして 実は自転車に乗って、その古民家のある群馬県に行こうとしていた。しかし自転車は使えなくなった今、これは「次は自転車を使った何かをするのではなく、違うことをするのだ!」というお告げなのだと思い、気持ちを心機一転しております!

 

自転車に乗らない代わりに、両手が開くので、片手にギターを持ちながら移動するのもありだなとか、ごみ拾いをしながら徒歩で群馬に行くのも楽しそうだなとか思っております!

 4月1日以降の動向に、ご注目ください!!

 

つづく、、、