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シーズン・イン・ザ・シズオカ

 


ある日、友人から1つのラインが来る。「12.13空いてる?」。絶賛、”お金は無に等しいけれど体力と時間は有り余ってる”男を続けている僕は、もちろんのごとくYes!と返し、弾丸の静岡行きが決まる。

 


訳の分からない生活を続けているが、ぜんぜんマイナス?な要素ばかりではないことに気づき始める時期になってきた。働いている皆さんは、お金はあるけれど時間はない。一方さすらっている僕には、お金は無に等しいけれど時間は有り余っている。なので、お金さえなんとかなれば秒速で移動する(そして、大体は未来の自分にツケれば何となるので、秒速で移動できる)

 


あと、意外とさすらっている人はたくさんいるということにも気づく。大学を卒業した時、寂しいのは自分一人だけだ、なんて思っていたけれど、出会う人やその他色々なことから、「もしかしたら俺みたいな人は相当数いるのかもしれない」という視点を得る。そうなると、誰かと比べるとか、誰かよりもいい方向にとか、そんなことより、自分の人生を全うすることしかないなんて思うようになる。ちょっとだけ優しくなれたんじゃないか。(なれていないかもしれない!)

 


静岡での内容は細かく書がなくてもいいだろう。うまうまハンバーグでおなじみ「さわやか」に行ったり、カラオケに行ったり(個人的にはここが一番最高だった)、とまったり、あっちこっち行ったり、である。

 


 友達の家に泊めてもらい、翌日三保の松原へ行く。この場所は富士山が綺麗に見える絶景ポイントとして有名で、観光地として有名、らしい。が、あいにくこの日は曇りで、あと富士山の頂上は雪が溶けていて、それほど綺麗には見えなかった。それよりも海である。太平洋である。どこまでも続く水面。寄せては返す波。富士山なんて忘れてしまいそうになる。海の近くは涼しい。夏とはいえ風も気持ちいい。ずっとこの場所にいたくなる。ギターでも持ってきて、適当に弾きながら、歌いながら、できたら最高だななんて思った。もし諸事情で色々なものをロスするようなことがあれば、ここまで頑張って来て、ずっと歌っていたい。

 

 


 20代前半の男3人は石を拾っては、波の立っている海面に向かって、投げる。トン、トン、トン、ポチャ。水切り。青春だ。

 


何でもない、でも、全てがあった。そんな1日がまた自分の中に増える。自分の心が、体が、喜ぶ日がまた過ごせた。僕にとって必要なのは、こんな何でもない日々なんだろう。

 


流浪の日々は続く。