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【七年目の懺悔と大発見・その1】高校生編

 

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 気付いたら7年間も人前に立つこと、舞台というものに関わり続けていました。七年も続けるなんて今までの僕史上なく、公文だって4年、バスケだってしっかりやったのは4年、プールは3か月、バイトだって2年続いたことはありません。そんな舞台関係に携わって7年という歳月も、とうとう残り5日で終わりを迎えます。

 来る3/10、僕が活動してきたアカペラグループ・アグアブランコのラストライブがあります。このライブでおそらく自分が舞台に立つのはいったんおしまいになると思います。今まではなにか舞台やライブが終わっても、「また続きがある」感があったのですが、今回は「終焉を迎える。その代わりに新しい道が開ける」感がしております!

 なので潔く新しい道を自らのために開いてあげるため、この7年間を振り返って、頭の中の一切合切を整理していました。パソコンのWord2013にうぉりゃー!と書き込んでいたところ、「これは文章に残して懺悔しつつ、サムシングに許しを請わなければならない、、、」と思うような出来事が目の前に広がっていったので、こうして一応誰でも見ることが出来る状態にしてしまおうと思います!

 

 

初舞台

 僕は高校生の頃、演劇部に入り、初めて人前で舞台に立った。正確には小学生の頃に朝行事の司会を何回かやったことがありそれが初めてだと思うが、それはカウントしないことにする。どんな作品をやったのだろうか。記憶があいまいになっているが頑張って引っ張り出す。確か友達が書いてくれた作品を一緒にやったのが初めてだったのではないか。

 

 オースティンともう一人カタカナ語(忘れてしまった、、、!)の人物が出てくる話だった。話の内容は、二人はまだまだ若手の俳優で、互いに悩みながらもどうしたらもっと演技が上手くなるのか、よい俳優になれるのかを日々試行錯誤していた。オーディションが開かれ「殺人犯」と「殺されてしまう人」という役を与えらる。オースティンとスティーブ(思い出した!!)は練習をする。演技中にリアルを感じることが出来ない二人は実際に殺し殺されないといけない、という結論が出て、練習中に殺しかけたり殺されかけたりする。オーディション本番、練習のかいあり二人は見事合格するが、プロデューサーに殺されてしまう。「これで本当の演技ができるようになっただろ?」的な言葉を吐いて幕が下りる。

 

 あらすじはパッと書き終えるつもりだったのに、初めての舞台を思い出したら楽しくなってきて最後まで書いてしまいました!

こうやって書き出してみるとこの作品がなかなかいい感じの不条理演劇であったことに気づく。昔は「ブラックな感じだね!」なんて言い合ってました。

さて、この作品を二人でどうやったら面白くなるか考えて、練習していた。お互いが楽しんで、そして生き生きして舞台の上に立っていた。二人でわからないながらにも手探りで自分たちなりの正解を見つけていくという作業の面白さはこの時強く感じた。もしかしたら内容は置いておいて、稽古の進んでいく感じや、本番を含めてこの時が一番演劇を楽しめていたのではないかななんて思う。「お客さんを楽しませる前にまず自分が楽しむことが大事だ」という考えが最近は強くある。初めてなのに、いや初めてだからこそ純粋な気持ちで舞台に立てていたのかな、そしてその楽しさはたぶん伝わった、なんて思うと、自分に拍手を送ってあげたい!!

 

トンガリ部長

 それから1年が経ち、僕は演劇部の部長となり、部活を引っ張らなくてはならない立場になった。当時の僕は何とかして演劇部をインパクトある存在にしたくて躍起だった。のんびり楽しみたい部員たちとは裏腹に、ただ一人演劇とは何か、どうしたら上手く演じることが出来るのか、どの演目をすれば、どうやって宣伝すれば。もはや楽しむという概念はどこかに消え去り、気づけば部員たちと距離を取っていた。カードゲームやおしゃべりに夢中になっている部員をみて「演劇はどこに行った!!」とおもっていた。稽古に出るのも嫌になってきて、一人図書館に行ってシェイクスピアを読んでは「俺はしっかり演劇をしている」と思い込むようにし、演劇の基礎練習の本を読んでは「俺はしっかり演劇を理解する努力をしている」と思い込むようにしていた。

 変な話その時は、部員と仲良くする道を取るのではなく、自分が演劇にのめり込んでいる風を醸し出したらみんながついてきてくれるのではないかと思っていた。当時のことを思えばわからなくもないけど、今の僕からは、ものすごいトンガリ帽子をかぶっているぞ!!つんつんしているぞ!!自分にもそのトンガリは刺さってるぞ!!と言ってあげたいなと思う。結局これといったものは部活に残すことが出来ず、そして部員の仲もそれほど良いとは言えず、結構帰り道を後悔しながら歩いていた。

 

思っていることを伝える

 そんなこんなで部長の任期は終わり、ふと自分のやりたかったことはこんなことじゃないということにようやく気付く。三年生の始めあたりはまだ部活に顔を出しており、どうすればみんなが楽しんで硬くならず、演劇を楽しめるかをようやく部員たちと考え始めることが出来た。思えば部長時代、部員と話し合った思い出なんて全くなく、今考えるとよくその状況で孤独を貫いていたよなと思う。あまりにも僕が自分の世界を作り出しすぎていたせいか副顧問の先生から「お前は孤独を持っている所がかっこいい」なんて言われるようになってしまっていたり。でも僕のことをわかってくれて嬉しかったり。確かに今現在でも孤独は背負いがちなところがあるため、この言葉は今でも心に残っています。孤独をポジティブに受け入れてみようと今の僕は頑張っております!先生ありがとう!

 そんなこんなで部活からは離れたところで、同じ代の部員と駅近くのたこ焼き屋さんの二階を貸し切って、「今だから言えるけど、本当はこんなことを思っていたんだ」ということを話したところ、「全然そんなこと考えてるとは知らなかった、言ってくれたら一緒に頑張ったのに」的な事を言われた。思ったことを正直に素直に言えばよかったなんて知らなかった。ただこの時は何を勘違いしたのかこの一連の経験から得た教訓は「思ったことがあったとしても言わない」となってしまった。というのも部長をしていた時の僕は意外と思ったことを口にしていて「あれが気に食わない」「もっとこうしたい」「それは違う」といったような謎の必殺ダメ出し人として存在していた。だから諸悪の根源はいろいろ言いすぎた自分、と勘違いしてしまい以後一、二年は「思ったことがあったとしても言わない」をしていたように思う。

 

 自分にはこれまで3年のキャリアと呼べるものが存在している。この時間というのは意外と厄介なものでキャリアとか言っても中身はスカスカだったなと正直思う。勿論演劇に対するレベルとか演技がどうとかそういうことはスカスカだったが、何より目の前の人に言いたいことを言う、しっかり思っていることを言葉に乗せて伝えるということがこの三年間、しかも演劇といういわば「対話を使った遊び」に関わっている身のはずなのに全くできなかった。この三年間演劇をやってきたという経験は残念ながらプライドという変なものに変わり、この後の自分を少し苦しめるのであった。

 

つづく、、、

 

・今回の懺悔ポイント!

 ・あの時はとんがってごめん!

 ・みんなともっと楽しく演劇したかった!

 ・いい感じの挫折経験を、間違った教訓に閉じ込めました、、、

 

・今回の大発見!

 ・何も知らない方が純粋かついい感じ

 ・思ったことは口にしないと伝わらない!(特に僕の場合は!)